羽 黒 の 家


05.12.24


新しい現場が始まりました。
施主のご夫婦とは、
おつきあいしてもう2年になります。
土地探しから一緒に始め運良く、去年この土地を
手に入れることができました。
土地は、今回も急斜面で
見晴らしのいい緑豊かな丘陵地です。
9ヶ月の設計期間を要し、本日地鎮祭となりました。

クライアントの多大なご理解により、
私がしっかりと現場管理を行えば、
見たことのない美しい建築が
できることは間違いありません。
今からわくわくします。
早く見てみたい気分でいっぱいです。


06.1.17


昨日から、敷地内の木の伐採に入りました。
もちろん設計当初から、施主の意向もあり、
最小限の伐採ですむように終止計画を進めていました。
まず木の位置を、調べてその間にはまるように
平面規模と形状を決めていきました。
また、よう壁などのコンクリート工事は、
ほとんどせずに、現況敷地にそっと置くような
計画にしました。
来週からは、杭工事の前提となる土工事に入ります。


06.1.25


今日から、本格的に始まりました。
当初は,土を10tダンプで
4、5台分入れる予定でしたが
急斜面ということで、リサイクルの砕石で
杭打ちをする地盤を作ることにしました。
杭打ち後は、既存の地盤と混ぜて
地盤の補強にも役立てようと思っています。

今日は、はじめということと、
急斜面ということで、いろんなハプニングがあり、
大変でした。


06.1.26


今日は、土留めの作業を行いました。
大方今日で完了し、来週の地盤調査に向けて
今週中に柱の位置を出す予定です。

斜面なので測量も難しく、悪戦苦闘が予想されます


06.2.06


今日は、地盤調査の日です。
支持層が近いせいか、なかなか深くまで入らない
みたいです。まだ、検査の結果は出ていませんが、
鋼管ぐいを打つ予定でしたが、
支持層が近そうなので、一般的なフーチングの基
礎に変更になりそうです。
ちなみに、写真の赤い印が柱の建つ位置になりま
す。


06.2.17


今日は、やっとの思いでボーリング調査となりまし
た。今回はやはり、急傾斜で技術的に難しくはじめ
に依頼したところでは、間に合わず新たにもう少し
技術力のあるところに依頼し直しました。技術力の
違いでその判断は、天と地の差があることを今回も
あらためて実感しました。今までも違う職種で、
「出来ない」ということをいろいろ経験しましたが、
私が求めれば、より高いレベルの人は、必ずいるこ
とを知りました。はじめは、鋼管杭を予定していま
したが、柱状改良の方がよりよいということになり、
それに伴って基礎の形状も変更することになりまし
た。c
今月中には柱状改良を行ない、3月の中旬までには
基礎工事を終え、3月末の鉄骨の建て方に間に合わ
せようと思っています。


06.03.02


久々に現場が再開しました。
別に何もやっていなかった訳ではなく、地盤調査を
した後、地盤補強の仕方と施工方法について検討を
していました。
前回の土工事で作ったステージに
柱状改良を行なう建柱車を
25tレッカーで吊り上げて降ろしました。
それまでは問題なかったのですが、
さあやろうと始めたところ、大木の根などが多く
抵抗が激しくなかなか穴が掘れず
砕石で作ったステージが掘れてしまい
やもなく作業中止にいたりました。
再度、建柱車を引き上げ鉄板を敷きなおし
その上で行なうことになりました。
したがって、再度月曜日から仕切り直しとなりまし
た。

やはり斜面で行なう工事は、
すんなり行くことはほとんどなく
一難去れば又一難の繰り返しです。
でも、その分完成した時の喜びは大きいものがあり
ます。


06.03.07


昨日の雨で一日行程がずれましたが、
今日から本格的に柱状改良工事が始まりました。
紆余曲折ありましたが、やっとここまでたどり着け
ました。地盤補強の目処が立ったところで
今回の工事の一つの山を越えることが出来ました。
順調に行けば28本が明日中に終わる予定です。
でも、順調にいかないのが現場です。
気を緩めずに気合いを入れなおしたいと思います。


06.03.09


昨日で終わる予定の柱状改良工事は、今日もやって
います。やはり山地は、予定通りにはいかず平地の
倍以上手間がかかるようです。今日は、バックホー
を段取りしていたので重なってしまい予定通りには
行きませんでしたが柱状改良は、終えることが出来
ました。
明日は基礎の梁のための土掘り工事を行ないます。


06.03.11


昨日からの掘り方がようやく終わりました。
基礎のフーチングと地中梁をを作る部分をほり、
来週からの準備が整いました。
月曜日は、捨てコン打です。
雨も多いですが、今後はそれほど難しい工程はない
ので順調にすすむと思います。


06.03.13


本来の予定よりは2,3日遅れましたが、
今日は捨てコンクリートの打設の日になりました。
捨てコンクリートとは、基礎のフーチングを
設置する時に正確な位置を出すために
印を付けなくてはいけません。
そのために行なうものです。
途中ホースが詰まるというハプニングもありまし
たが、3時間ほどで終了しました。


06.03.15


鉄骨職人の松井さんの登場となりました。
4月の鉄骨の建て方に向けて、きょうは柱をつなぐ
アンカーボルトの取付けに来てくれました。
来週からはいよいよ基礎工事が始まります。
来週からは鉄筋工事が始まります。
基礎工事の予定は、今月いっぱいの予定です。


06.03.20


今日から鉄筋工事が始まりました。
3人の職人さんで仕事をしていますが
明日の昼くらいまでかかりそうです。
天気がよければ予定通り、水曜日から
型枠工事にはいります。


06.03.24



今日は基礎配筋の検査と型枠の確認に来ました。
フーチングの高さが違う部分があるので
地中梁が斜めにかかる部分が数カ所あるので
梁の鉄筋の納まりが気になっていたのですが
うまく角度を合わせて、きれいに収まっていました。
一部角度が合わないものがあったらしく
作りなおして来たみたいです。

今日は、型枠大工さんが3人入っています。
ある程度、加工場で作ってはくるのですが
現場で合わせる作業も結構あるみたいで大変そうでし
た。でも今日中には予定通り終わりそうです。

明日は我々スタッフで、打設部分の掃除と
墨出しの作業が待っています。

来週月曜日は予定通り、基礎コンクリートの
打設を行なえそうです。


06.03.27



今日は予定通り、基礎のコンクリート打ちをしまし
た。コンクリートの種類は、土木工事で使用する高
炉セメントでつくられたBB種というコンクリート指
定しました。私は毎回このコンクリートをしていま
すが、このコンクリートの特徴は、設計強度が出る
までにかなりの時間を必要とすることです。これは
同時に長期にわたる強度が安定しているということ
です。したがってこのコンクリートは、工期の余裕
のない一般建築にはあまり向かないので使われてい
ません。しかし土木工事には、常識的に使われてい
るものです。以前は、このような差はなく、高炉と
いう廃材を有効利用するために作られたものだった
のですが、工期短縮のため、普通セメントの方が初
期強度を早く出すことが可能であったために技術的
な進歩とともに現在は性格の違いにより使い分けら
れています。実は、初期強度の早出により無くした
ものは大きいものがあります。これはあまり一般的
に知られていませんが長期強度の減少が激しくなり
ました。はっきりしたデータはありませんが、一部
には30年で半分くらいの強度になってしまうとい
われています。この点、BB種のコンクリートは、昔
のものと同じように5、60年ほとんど強度は落ち
ないといわれています。

ちなみに今回のコンクリートの配合は、BB種強度が
Fc=300Kg/cm3、スランプ12cm、水セメント比
47.5%です。


06.03.31


昨日、基礎の型枠のばらしが終わりました。
今日はコンクリートの状態を確認に来ました。
斜めの梁があるので、少し心配しましたが
無事しっかり打ち込まれていたので、安心しました。


06.04.01


今日は、鉄骨職人の松井さんが基礎の高さの確認と
アンカーボルトの位置の確認にきました。
ボルトの一を正確に測って、ベースプレートを制作
します。また、基礎の高さを測って柱の長さを決め
ます。これで鉄骨の製作の最後の準備が終わり、
再来週の月曜日には、いよいよ建て方が始まります。
楽しみでもあり、ドキドキする瞬間でもあります。


06.04.04


今日は、埋め戻しの日になりました。
予定よりも早くすすみ、今日でだいたいの形はでき
てしまいました。予想以上に重機でのすごとが可能
だったので後での人力の仕事は、大分少なくなり、
ひと安心です。明日は、駐車場になる部分にリサイ
クルの砕石を入れて地形はほぼ完成させてしまおう
と思っています。


06.04.10



今日、予定通り鉄骨の建て方が始まりました。
この一週間が今回の工事で最も激変する期間になり
ます。この規模で通常の鉄骨造の住宅であれば2,
3日で完了してしまうところですが、何倍も手間
がかかるので、賞味10日間ほど現場作業があるそ
うです。来週からは、大工工事やサッシ工事が入っ
てくるのでいよいよ現場も騒がしくなってきます。

上の写真は、柱を一本ずつレッカーで吊って
アンカーボルトに取付けているところです。

下の写真は、梁を柱に設置しているところです。
全ての梁を取付けた後に形を整えながら本締めをし
ます。明日は雨模様なので、その作業は明後日から
本格的に始める予定です。


06.04.12


昨日は雨で休みになりました。
今日は予定通り再び鉄骨の建て方を行ないました。
予定より一日早く全体の借り組みが終わりそうです。
今日でほぼ、梁等は設置できそうです。
明日からは、溶接等の仕事がメインになると思いま
す。この現場溶接の仕事が手間と技術が必要でやれ
る職人がとても少ない仕事です。


06.04.18



今日は、サッシの取付の日になりました。
私の設計では、窓周りはとても重要な部分です。
だから設計の段階からとても時間をかけて設計し
ています。

現場での施工のことを考えながら施工図を描く訳
ですが毎回ですが、ほとんど取付け寸法の余裕が
ないので、それぞれの職人が完璧な精度で仕事を
しなければ納まらなくなってしまいます。
だから、現場で問題が起きやすく、その場で判断
を求められる場合が多いので、大方が今回も取り
付くまで立ち会っていました。

案の定、微妙な判断を求められることが多く、自
分なりのベストな指示をしてきました。もちろん
人の手でやることなので、1ミリ、2ミリの誤差
は出てしまうのですが、それをきれいに納まって
いるように見せる判断は、設計者のセンスが求め
られるところです。この辺りの微妙な判断の積み
重ねで、全く違う印象の建物になってしまいます。
だから現場監理というのは、設計と同じように大
切な仕事なのです。

下左の写真は、サッシと鉄骨の接する部分です。
緊張感のある納まりは、現場の施工も緊張します。


06.04.20


今日は、鉄骨職人 松井さんの真骨頂
手すりの取付け工事です。
もう既に手すりは工場で制作してきたものが
現場に搬入されていますが、
その完成度はすばらしいものです。
その作り方を知っているだけに、
その職人魂に敬服するばかりです。

今日はその現場での工事なのですが、
コンマ何ミリを争う彼の背中からは緊張感が滲み出
ています。


06.04.22


今日が大工さんの仕事始めです。
今回大工さんは、島崎さんに頼みました。
彼は、自宅(守山の家)の時も参加してくれた大工
さんです。今までも時々応援という形で手伝っても
らっていたのですが今回は、大工工事一式をお願い
しました。彼の誠実な仕事ぶりは折り紙付きなので
心配はありませんが、何分材種がイペという南洋材
で、黒檀にも似たとても堅い木です。ノミや鉋もい
つものようにはいきません。

手始めに母屋の加工から始めてもらいましたが、
案の定、簡単には切ることができず、潤滑剤を丸ノコ
の刃に塗りながらの作業になりました。

私の仕事は毎回、どの職種も同様ですが、彼も例に
漏れず、今後の仕事に多少の不安と大きな期待を
もって挑んでくれているので私も現場に来るのが
楽しみになりました。

PS 傍らで相変わらず鉄骨職人の松井さんが
鉄骨の溶接に勢を出してくれています。


06.04.28


今日は、柱のベースプレート周りのコンクリート打
です。道具は、1セット岡本建設にお借りして私た
ちだけで行ないました。
午前中から段取りをして、夕方のコン打となりまし
た。慣れないスタッフに指示をしながらの作業とな
りましたが、彼らにとっては良い経験です。
現場に来ると、彼らの目が生き生きしているように
見えるのは私の勘違いでしょうか。

現場では、相変わらず鉄骨職人の
松井さんが溶接作業に励んでいます。

大工の島崎さんは、母屋の加工をしています。
明日には終わる予定です。


06.5.16


ゴールデンウィーク以降、ほとんど毎日雨で
現場は思うようにすすんでいません。
だから今月に入り、あまりお伝えすることがなく
ページの更新はすすんでいません。
それでも雨の合間を見て大工の島崎さんは
仕事を進めていて、母屋の加工も終わり、
昨日から取付けに入りました。
今日からひとり大工の浅井君が加わりました。
週末にもう一人加わり、来週にはもう一人参加して
くれる予定です。
遅れた分を挽回すべく、しばらくは4人体制で
がんばってもらう予定です。


06.5.20


母屋の取付も終わり、今日からは
化粧野地板の取付けになりました。
何せ普段目にする木と違い、その堅さと重さは尋
常ではなく取付け方法も数日前から検討を重ね、
ボルトやビスの手配も終わり
本日無事、取付の段となりました。
施工の段取りが良かったせいか
取付はことのほかスムーズにいきそうです。
しばらくは天候不順が続きそうなので
予定通りには進みそうもありませんが
今月中には屋根を葺き終わりたいと思っています。


06.5.24


なかなか予定通りにはいきません。
本来ならば、既に屋根の大工工事は終了し、
板金屋さんが入っている予定でしたが
天気の問題もあるのですが
それよりもイペという
木材の堅さに悪戦苦闘しています。
今週中には終わりそうもありません。


06.5.30


今日はスタッフ一同で現場作業です。
床のデッキの掃除と錆止め塗りです。
5人で一気にやってしまいましたので
どうにか一日で終わりました。
明日は、この上に電磁波を遮断し、遮熱も兼ねた
シートを貼る予定です。


06.06.06


今日から屋根工事が始まりました。
屋根職人、丹陽の伊藤さんの出番です。
写真の仕事は、下地の防水シートを貼っています。
このシートは、屋根の銅板から
万が一雨が漏れた場合に威力を発揮するシートです。

下地の銀色のシートは、熱と電磁波を遮断するシート
です。このシートは、わずか5ミリという厚ですが、
その遮熱効果は絶大なものがあり、最初から採用する
つもりでいましたが設計途中で近くに携帯のアンテナ
があることが分かりこのシートは、電磁波を遮断する
効果も高いので一石二鳥ということになりました。


06.06.07




天候のおかげで順調に進んでいます。
屋根工事も防水シートが貼り終わり、
いよいよ特注の銅の小波板の設置になりました。
ピカピカに光った銅板は、まばゆいくらいに輝いて
いますが一雨降るとこの輝きも落ち着いてしまい数
ヶ月後には、あの渋い銅色になります。伊藤さんの
アドバイスで、銅の厚みを0,5ミリと少し厚くした
せいもあるのか、予想以上にキリットした気品のあ
る屋根が出来そうです。下の写真はそれぞれトップ
ライトと棟の辺りの詳細です。写真ではわかりにく
いですが、私ではお呼びもつかない職人としての伊
藤さんの経験と工夫が生きています。何重かの漏水
対策が施されているのですが、決して外観を侵さず
に納めています。こういう仕事を目の当たりにする
と、思わず手を合わせたくなる瞬間です。

屋根の下では、打合せを兼ねて多くの職人が仕事を
しています。大工さん、設備の矢野さん、電気のヒ
ロツジさん、床暖房の栗田さんなどなど総勢13人
が集まりました。今日の打合せで、各職種の調整が
最も必要な床下の段取りを終えることが出来ました。

かたや道路際では、床下の大引や根太の搬入が行な
われました。


06.06.09



やはり、今朝の雨で屋根の輝きは
無くなり写真のようになりました。
だんだんと渋くなっていくのが楽しみです。
右上は、棟梁の島崎さんです。
3人の若い大工を率いて、がんばってくれています。
最も難関だった屋根も終わり、少し落ち着いて
内部の仕事に取りかかれるようになったみたいです。
手始めに、玄関先の床の取付をしているところです。

下の写真は、内部の床や壁の材料が入ってきました。
材質は、全てイペです。
1年も前から計画し、何十種類という細かな発注をし
て半年、やっと今日の搬入となりました。
水に沈むほどの木ですから、それほどの量ではないけ
れど高知から10t車で来ました。

これから2ヶ月。4人の大工とこの木との格闘が始ま
ります。


06.06.10


今日からは、本格的にデッキ材の施工に入りまし
た。ひとりは、デッキ材を並べ、ひとりはビスの
下穴あけ。もうひとりは、ビスで固定と3人で手
際よく進んでいます。この調子だとどうにか月曜
日には終わりそうです。屋根のことを思うと、私
も見ていて気が楽です。

室内では、矢野さんが床下の設備配管をやり、
うちのスタッフが、断熱材の敷設をしています。

月曜日からは、いよいよ床暖房の工事が始まります。
といっても1、2日で終わる予定ですが。


06.06.12


今日は床暖房の工程になりました。
今回のシステムは、温風で暖めるという
始めて採用する床暖房です。

システムは簡単で、住宅用のエアコンを利用して
床下に温風を循環させるものです。
温風は、温水や電熱線に比べ熱を伝える効率が悪
いので独自(特許)のシステムを考えた栗田工業
さんの床暖房を採用することにしました。

メリットでメリットはそれぞれありますが、一番
のメリットはメンテナンス性に優れていることだ
と思います。

写真は栗田工業の栗田さんです。


06.06.14


昨日、うちのスタッフも二人ほど応援に出したので
すが、夜遅くまで床暖房の工事がかかってしまいま
した。
今日は予定通り床下地の合板貼りに進むことが出来
ました。昼頃現場についた頃には、もうすでに半分
ほど貼っていました。

今日はその他、天井や床、壁などの納まりについて
再度大工さんと確認し、仕事の精度を高めるために
一部納まりを変更しました。

このような打合せをすることで、些細なことなんで
すが、私の知識と大工の経験を合わせることで、
より高い完成度を求めることが出来ます。


06.06.17


昨日から天井の下地に入っています。
ここ数日は、下地仕事なので順調に予定通り進んで
います。来週も壁の下地がメインになるので、おそ
らく予定通りに進みと思いますが、来週末からが心
配です。いよいよ床から始まり、壁、天井と再びイ
ペとの格闘が始まります。


06.06.19


天井の下地合板を終え、天井のイペ材を先に貼って
いくことにしました。仕上げ材を現場に置いておく
ことよりも張り上げてしまった方が得策と考えたか
らです。したがって今週は、天井貼りの一週間にな
りそうです。


06.06.21



天井材もほぼ3分の2は終わり、明日にも終わりそ
うです。予想以上に順調に進んだので先が見えて現
場に行っても楽しさが倍増します。

外では、はうすキーパーの矢野さんが、便槽の設置
をしました。事務所からもスタッフの加藤くんが手
伝いに行きました。


06.06.28


すでに天井は終わり、
壁下地と屋根裏部屋の壁下地に入りました。所々
ハプニングはありますが、その都度現場に出向き
臨機応変に対応しています。あれほど時間をかけ
て施工図を描いていますが図面の通りにはいかず
現場で瞬間の判断が要求されることがあります。

同じ図面でもこのあたりの判断で出来上がるもの
は大きく違います。だから現場監理は大切です。


06.06.30


2,3日前から2階の造作に入りました。
茶室のようなスケールで、
写真のようなパースペクティブな
空間は、建築家としては興味深いものです。

ある目的を持った空間としての使用であるとすれば
このスケール感は、なかなか良いものだと思います。


06.07.07



今日は設備工事の日になりました。
上の写真は、タカワ電気の廣辻くんが
キッチン周りの配線をしているところです。
キッチン周りは、機能の固まりなので
事前の打合せと当日もつきっきりで
対応する必要があります。

下の写真は、はうすキーパーの矢野さんです。
これは、洗面とトイレの給水管の配管をしているところです。
薄い壁なので数ミリの精度で納めないと
納まらなくなってしまうので
なかなか神経がいる仕事です。
彼はいつも几帳面で正確な仕事をしてくれるので
私のような設計には欠かせない職人のひとりです。


06.07.15




今日は浴室周りの防水工事になりました。
窓側は、壁の立ち上がりがないので
とてもきわどい納まりになっているので
とても気を使って指示をしました。

左上は第一工程のプライマー塗りです。
右上は、最も難しい部分にエポキシのパテを
充填しているところです。
左下は、FRP防水の本工事にあたるFRPを
樹脂で固めているところです。
右下は、ほぼ完了した写真です。
この後、石貼りをする部分にケイ砂を吹き付け
浴槽の下になる部分にはトップコートを塗りました。


06.07.18


今日はあいにくの雨模様となりましたが、予定通り、
ガラスの搬入の日となりました。

今回は全てペアガラスなので非常に重く
また、ほとんど余裕のない納まりなので
井上ガラスの職人さんたちも悪戦苦闘していました。

ガラスが入ると一気に完成度が上がったようにみえる
ので気分が高揚する瞬間でもあります。

今日は、最難関の120キロほどあるガラスの
搬入までは現場に立ち会えなかったので
その後が心配です。


06.07.24


今日明日は大工さんがスケジュールの都合でお休みです。
そこでこのタイミングに急きょガラスの
コーキングを行なうために、
毎度ご指名のコーキング職人。
加藤さんに参上願いました。

通常は、ガラスのコーキングはガラス職人に
お願いしていますが、今回は専門の職人さんに
お願いしました。

注意しないとなかなか気づかない部分ではありますが、
こういう部分にまで完成度を求める場合は
加藤さんのような職人にお願いするのは
ベストな選択だと思います。

彼は以前にも紹介しましたが、
コーキングのスペシャリストです。
その技術はこの地域では抜きん出ています。
何人かのお弟子さんもすでに一人立ちしています。
今日はそのひとりといっしょです。


06.07.27



こちらの現場は、内部のの仕事がほとんどなので
天候には左右されずに仕事は進んでいますが、
仕事の難しさ故、決して順調には進んでいません。
しかし、今週中には床も貼り上がり、内装に関しては
来週中にほぼ完了する予定です。

上の写真は、大工の加藤くんがトイレの床を
貼り始めているところです。

下の写真は、わかりにくいですが浴室の
木壁の受枠の納まりです。
左の銀色のシートは、遮熱機能をもった防水シートです。

下左の写真の溝の中に木壁が入ります。
等間隔にあいた穴は、水を抜くための穴です。
下右は、その受枠を下から見たものです。
この受枠の下が石貼りの腰壁となります。
穴から落ちた水は、銅の水切りの上に落ち、
石表面に流れ落ちるようになっています。


06.8.2


明日からの浴室周りの石貼りに備え
今日は床暖房の配線工事です。
家全体は新しい床暖房のシステムを採用しましたが、
浴室は従来通りのものを採用しました。


06.8.3



今日は予定通り、浴室の石貼りに
左官の松田くんが来てくれました。
図面を見ながら、詳細の打合せをしました。

下左は建具の樋口くんが外部周りの建具の
採寸に来ました。
多少、当初の図面と変更した部分もあったので
その辺りの打合せも図面を見ながら
決めました。

下右は、大工の浅井くんがトイレの
出入口周りを納めているところです。
内部の壁も順調に進み、
今週中には8割方完了する予定です。


06.8.23




久しぶりの更新ですが、現場は順調にすすみ大工工
事も今週中にはほぼ完了するところまで来ました。

今日は、宮島くんにお願いしているキッチンの状況
を確認に来ました。
今回のキッチンは、アメリカンブラックチェリーで
す。内装に使ったイペトのコーディネートで何が一
番似合うかを考えた時にこの材しかないと考えてい
ました。現在はまだ若いので色が白いですが、時間
の経過とともに濃くなり、数年後にはとてもいい感
じになると思います。

上の写真は、カウンターです。長さがおよそ4.3mで
す。鉋掛けをしています。

下は吊戸棚です。
宮島くんとスタッフが打合せをしています。
これも3m以上あります。

今回はデザインを少し変えてより
家具っぽいものになる予定です。


06.9.2





工事もいよいよ佳境に入り、
今日からは外壁の銅の小波板貼りになりました。
側面の細かな加工のある部分から始まりました。
鈑金職人の伊藤さんの仕事を見ていると
なんだか簡単そうに切ったり曲げたりしているのだけ
れど実はこれがとても難しいことを私は知っています。
失敗が許されない緊張感の中で、
自在にハサミを入れて下の写真の道具で
自在に折り曲げていく仕事ぶりは、
清々しささえ感じます。

室内では、はうすキーパーの矢野さんが
衛生陶器の取付けをしています。
毎回のことですが、外国製のものが多く
部品や道具が違うので悪戦苦闘が続いています。
もうすでに便器や水栓などは取付けが終わっています。
後は浴槽と外回りの配管などです。
私の仕事は、設備工事も例に漏れず
毎回新しいことや正確さが求められる仕事が多く
古い体質の職人が多い中で柔軟で几帳面な矢野さんの
仕事ぶりは大変助かっています。


06.9.12




今日は予定通りキッチンの取付けになりました。
朝から宮島くんが二人のスタッフを連れて
キッチンの搬入、取付けに来てくれました。

計画から今日まで約半年間。
数回の打合せを重ね、今日の日となりました。
今回のキッチンは家具に近いデザインにしました。
宮島くんと相談しながら今までとは作り方も変えて
みました。綿密に計画したのでほとんどトラブルな
しに取付けることができ、ひと安心です。

材種はアメリカンブラックチェリーです。
まだ若いので白っぽいですが
2、3年も経てばイペの色に近づいていきます。

妥協のない宮島くんのキッチンが加わったことで
建築の質がグッと引き上げられた感じです。

下階の床下では、矢野さんがエコキュートの
取付けを行ないました。
奥にみえる職人さんは、床暖房の職人さんです。
まだ2,3日かかりそうです。

今日は他にタカワ電気のヒロツジさん親子が
分電盤やポールの設置を行ないました。


06.9.14




今日もたくさんの職人さんが入っています。
下階では先日からの床暖房機器の取付けを
4人で行なっています。

道路際でははうすキーパーの矢野さんが
水道の配管工事や汚水タンクの接続工事を行ないま
した。

真中の写真は建具職人の樋口くんが
4人で雨戸の取付けに来てくれました。
雨戸は今日取付けるということになり、昨日急きょ
加工場にいってウッドワックスを塗ってきました。
雨戸もすばらしい出来上がりで
ますます完成度が高まりそうです。
早く全て取付けたところを見てみたいです。

外部では、板金職人の伊藤さんが
再び外壁の取付けに来てくれました。
建具との絡みがあるので今日に合わせてもらいまし
た。順調に行けば明日外壁工事は終わる予定です。

写真にはありませんが、大工の鈴木くんが
一部残った仕事をやりに来てくれました。

明日はこれにタカワ電気のヒロ辻さんが参加するの
で現場は大にぎわいです。


06.9.15



建具の取付け工事が進んでいます。
メインの工事はやはり写真の雨戸です。
2日がかりの工事で、どうにか今日で終わりそうで
す。施工は大変だったのですが、綿密な計画と樋口
くんとの事前の打合せで大きなトラブルもなく済み
そうです。

まだ室内の建具が残っているので
2日くらいはかかりそうです。

いよいよ外壁工事も最終段階に入ってきました。
写真は妻の雨戸部分の銅板張りです。

今回は外観を小屋のような建物にするために
いつもと少しディティールを変えてみました。

いつもはきっちりとした印象にするために
見切縁などの細工を大切にしているのですが
今回は作り物はできる限り避けて
さりげなさを出そうと考えました。

一歩間違えると雑なイメージを与えてしまうので
私にとってはささやかな挑戦でした。

また作り込まないことによって
銅の小波板の持つそのままの個性を
表現できるのではないかと考えました。

まだまだ銅が新しいのでその評価は
時期尚早ですが、現段階での私の感想は
間違いなかったと確信しています。


06.9.16



いよいよ来週月曜日には足場が外れます。
今日はそれまでにできる仕事をしています。
上の写真は、床裏のペンキ塗りです。
昨日まで床暖房の設置工事で
大賑わいの場所でしたが
今日はペンキ屋さんと
事務所のスタッフによるペンキ塗りです。

下の写真は富士美サッシの塚本さんです。
最近はもっぱら現場仕事は
職人さんにお願いしていますが
今日はどうしても段取りがつかず
本人が取付けに来てくれました。

今回も既製品のサッシはなく、
今日取付けているものも、
サッシといえるほどのものではなく、
真鍮のレールに硝子をはめていくものです。

僕の後ろでは、井上硝子の井上さんが
早く採寸をするために
出来上がりを待っているところです。


06.9.18



今日は休日ですが、現場は完成に向けて動いていま
す。今日のメインの仕事は2つです。ひとつは玄関
アプローチの仕事です。

今回外構周りをお願いしたのは庭師の桜井くんです。
http://www5f.biglobe.ne.jp/%7Esakurai-zks/index.html
桜井くんとは自宅をやってもらった時からの知り合
いです。その後も何度か糟谷さんの下で仕事をやっ
てもらったのですが数年前に独立して今はひとりで
やっています。独立してからは,なぜかしら縁がな
く、今日に至ってしまいました。今回はアプローチ
などの作り物があり、桜井くんの知恵と技術をお借
りしたくて躊躇なく相談しました。期待通りに手際
よく仕事は進みアプローチは明日には完成しそうで
す。

もうひとつは足場が外れる日です。
約半年間、設置してあった足場が今日やっと外れま
した。足場が外れると一挙に全容が現れ、工事がい
きなり進んだ感じがします。

思っていた以上に寡黙な表情に驚きましたが時間
が経つとともに回りに溶け込んでいくと思います。


06.9.24


おかげさまで無事オープンハウスが終わりました。
100人近くの訪問者がありました。
2/3が同業者や学生なので一般のオープンハウス
とは違い私自身のPRの場とはならないのですが、何
か少しでもこれから建つであろう建築に何か良い影
響でも与えられたらクライアントのご好意も報われ
るのではないかと考えています。

今日は他にこの家に協力してくれた職人さんたちが
家族を連れて見に来てくれたことがとても嬉しかっ
たです。あと少し手直しをして月末には引渡しを行
なう予定です。